データ消去方式

データ消去方式の規格

データ消去とは

データ消去は、データの上に無意味なデータを上書きすることにより元のデータを読み込むことや復元ができないように消去することです。

データ消去の規格

上書きデータ消去の方式には様々な規格があり、規格によって上書き回数や上書き内容など違いがあります。

米国海軍方式
NAVSO P-5239-26-MFM

上書き回数:3回

固定値(0×01)→固定値(0×7ffffff)→乱数

米国海軍方式
NAVSO P-5239-26-RLL

上書き回数:3回

固定値(0×01)→固定値(0×27ffffff)→乱数 →書き込み検証

米国空軍方式
AFSSI-5020

上書き回数:3回

ゼロ(0×00)→固定値(0×ff)→乱数 →書き込み検証

米国国防総省準拠方式
DoD 5220.22-M

上書き回数:3回

ゼロ(0×00)→固定値(0×ff)→乱数(0-255) →書き込み検証

北大西洋条約機構(NATO)標準方式

上書き回数:7回

{ゼロ(0×00)→固定値(0×ff)}×3→乱数

米国家安全保障局NSA方式(現NSA方式)

上書き回数:3回

乱数→乱数→ゼロ(0×00)

カナダ警察方式
RCMP TSSIT OPS-II

上書き回数:7回

{ゼロ(0×00)→固定値(0×ff)}×3→固定値(0×AA) →書き込み検証

ドイツ標準方式
VSITR

上書き回数:7回

{ゼロ(0×00)→固定値(0×ff)}×3→固定値(0×AA)

グートマン(Gutmann)方式

上書き回数:35回

乱数×4→固定値×27→乱数×4

ブルース・シュナイアー
(Bruce Schneier’s)方式

上書き回数:7回

定値(0×ff)→ゼロ(0×00)→乱数×5

データ消去方式の規格

上書き回

書き込み内容

米国海軍方式

NAVSO P-5239-26-MFM

3

固定値(0×01)→固定値(0×7ffffff)→乱数

米国海軍方式

NAVSO P-5239-26-RLL

3

固定値(0×01)→固定値(0×27ffffff)→乱数 →書き込み検証 

米国空軍方式

AFSSI-5020

3

ゼロ(0×00)→固定値(0×ff)→乱数 →書き込み検証

米国国防総省準拠方式

DoD 5220.22-M

3

ゼロ(0×00)→固定値(0×ff)→乱数(0-255) →書き込み検証

北大西洋条約機構(NATO)標準方式

7

{ゼロ(0×00)→固定値(0×ff)}×3→乱数

米国家安全保障局NSA方式(現NSA方式)

3

乱数→乱数→ゼロ(0×00)

カナダ警察方式

RCMP TSSIT OPS-II

7

{ゼロ(0×00)→固定値(0×ff)}×3→固定値(0×AA) →書き込み検証

ドイツ標準方式

VSITR

7

{ゼロ(0×00)→固定値(0×ff)}×3→固定値(0×AA)

グートマン(Gutmann)方式

35

乱数×4→固定値×27→乱数×4

ブルース・シュナイアー

(Bruce Schneier’s)方式

7

定値(0×ff)→ゼロ(0×00)→乱数×5

1990年代は3回以上の上書きが推奨されていた

かつてのデータ記憶装置

かつてデータの記録には、磁気テープやフロッピーディスクが使用されていました。
磁気テープやフロッピーディスクは、磁性体を使用した記憶媒体で粉末状の磁性体をテープ状のフィルムやディスクに接着剤で塗布または、蒸着したものです。データの記憶に磁気記録が用いられます。

かつてデータの記録には、磁気テープやフロッピーディスクが使用されていました。磁気テープやフロッピーディスクは、磁性体を使用した記憶媒体で粉末状の磁性体をテープ状のフィルムやディスクに接着剤で塗布または、蒸着したものです。データの記憶に磁気記録が用いられます。

データ消去の規格

磁気テープやフロッピーディスクは、電流を流すことで磁力を生じさせ、それによって磁性体のN極、S極を変えデータを保存します。
データ消去するときもデータの上書きをするためデータの保存と同様に磁力を生じさせ、磁性体の極性を変えて元のデータを消去します。

しかし、1回の上書きだけでは、元のデータの磁気が少し残ってしまいます。残った磁気(残留磁気)からデータの復元が可能であったため、残留磁気をなくすため複数回上書きする方法が推奨されていました。そのため1990年代には3回以上データの上書き消去が標準でした。

現在では、1回上書きが推奨されている

データ記憶装置の変化

長らく記憶装置として使用されていたフロッピーディスクも2000年以降はシェアが減少し、近年のデータ保存には大容量なHDDや半導体メモリによる記憶媒体SSDが用いられるようになりました。

データ記憶装置の変化 1990年代データ記憶装置の変化データ記憶装置の変化 2000年代
データ記憶装置の変化 1990年代 2000年代

 

HDD・SSD

HDDは、磁性体を塗布したディスクを使用し記録しています。しかし、フロッピーディスクに比べてデータを保存している領域が小さいため、データ消去後に残った磁気を検出することは不可能です。

 

SSDは半導体メモリからできており、電子でデータを保存しています。

磁性体を使用しないため、データの保存や消去方法も異なります

HDD・SSD

データ消去は1回書き推奨へ

2000年代に入りデータ記憶装置の書き込み密度の向上が実現されてくると、残留磁気からのデータ復元が困難になったことから、3回以上の上書きをする必要性は減ってきており、またドライブの寿命の観点からも現在では1回の上書きのデータ消去が推奨されはじめています。

まとめ

データ消去の規格はたくさんありますが、多くが3回以上の上書きを推奨しています。

3回以上の上書きを推奨していたのは、かつて1回の上書きだけでは残留磁気が残ってしまい復元が出来てしまうという要因がありましたが、

現在は、HDDの書き込み密度増加によって残留磁気からのデータ復元が困難になったことにより、1回の上書き消去が推奨されはじめています。

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